店主奥さまから依頼を受け、一緒に現地を見にいきました。
現地には仲介不動産屋さんがすでに来られており、まずはご挨拶。 鬱蒼と伸びた竹の路地を通り、入口へ進入。 玄関を入ると前に1畳ほどの玄関間。 左は元は和風スナックのカウンター。 「はぁ・・・変わった造りですね~」 とわたくし。 不動産屋さん曰く、 「3年前までスナックされてたんですけど、その前はお茶屋だった ような事を言っておられましたねー。 築年数としては推定ですが80年くらい、とも仰ってました。」 ・・・80年かぁ。 基礎と土台はどないなってるかしらん。 お茶屋か・・・ナルホド~。色街ならではな風情があちらこちらに見える。 中は昼間でもまったく光が入らず、懐中電灯片手にまずは恐る恐る スナック店舗の方へ・・・。 「ひゃ!こ、こわいっ・・・。」・・・天井から何やらブラさがっている。 あかりが少しあったのですが、それでも何が出るか分からない~ ので、一歩ずつ、足元を確認しながら進む。 柱、壁をなんとなく確認しつつ、まずは全体の空間を把握。 同時に使えそうな造作もなんとなくチェック。 こちらは玄関。 沓脱ぎ石や玄関石など何か使えるものは使って・・・ なんて、おぼろげに考えてることは 結局何も使われないのでした~ 店舗から廊下へ抜けると、床が緩やかなスロープ。 ただの意匠的処理とは思えない。 どうやら増築しているようでした。 そして、先ほどの天井からブラ下がっていたものは 天井そのもの。 雨漏りで天井の野地板ごと下がってきていたのでした。 こちらはスナック カウンターの奥に見えるのがキッチン。 かなり手ごわいキッチン。スナックのカウンター中から通れる。 フードがあるかどうかを確認するため、こわごわ近寄る。 床が今にも抜けそう・・・と思いきや意外としっかり。 一応、跳ねてみる。 ・・・ダイジョウブ?みたい。根太はまだしっかりしてる。 できるだけ余計なコストをかけず、 意匠に掛けたいところなので 全体の構造がしっかりしている事を願う。 キッチンから奥に進むと8帖間。 壁には明かり取りにホリゴタツ。随所に素敵な風情が漂う。 奥は小さな裏庭。 そして、入居者のほとんどいない新築高級マンションが鎮座。 でもこんな不況じゃ当分売れないでしょう・・・。 キッチンの対面は2階への階段。 さて、2階の床はどうなってるかしらん♪ 階段はしっかりしてるが、1階の床は土間レベルになるので 架け替えとなる。 残念。 しかし細かに見ると 垂れ壁の落とし掛けや手摺りなど、いちいち上品な材が使われている。 天下の「オパール」なので、まったく和風にするわけにもいかないが 解体するのもちょっと惜しいようなところがある。 階段の向こうが6畳間。立派な灯篭のある庭が見える。 あと、カエルと狸の置物に、手水もあったりと なかなか鄙びた感じのよい庭。 南向きのこの部屋がやはり一番明るい。 ここへ来てようやく建物の全貌が把握できた。 素敵な飾り棚。 庭から柔らかな光がそそぐ。 壁をとっぱらって2階を吹抜けにすると、この光が他の空間にまで広がるんやろな~ と新生オパール空間を想像しておりました。
by nojuri
| 2009-06-03 18:13
| 改装前
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cafe OPAL 設計概要
設計・監理:living vision
計画地:京都市東山区 用途 :店舗(カフェ) 建物規模:木造2階建て 計画種別:改装 設計期間:08年6月-08年9月 工事期間:08年10月-08年12月 オープン:09年2月 cafe OPAL http://www.cafeopal.com/ living vision http://www.livjp.com/ カテゴリ
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